今、この衣装を作れるただ一人の男
みなさんはスタイリスト兼デザイナーの増田貴久をご存知でしょうか?彼はジャニーズのNEWSのメンバ−であり、テゴマスのマス、優しくあたたかい声と愛くるしい笑顔、それに似つかぬ男らしい体つきの、れっきとしたキラキラほわほわマシュマロ系アイドルです。紆余曲折をへて9人から半分を切り4人にまで人数が減ってしまったNEWSには今"N"ewscaster(ニュースキャスター)小山慶一郎、"E"ntertainer(エンターテイナー)手越祐也、"W"riter(小説家)加藤シゲアキ、そして "S"tylist(スタイリスト)のまっすーこと増田貴久がいます。
前者三人には具体的なイメージがあるかもしれませんが、増田さんのスタイリストというイメージがなかなか薄い方も多いのではないでしょうか。彼は洋服が大好きでminaで連載も持っています。(どれくらい服が好きなのかとかについては割愛させていただきます。伝えたいネタがある方教えてください!)
それでは
TAKAHISA MASUDA COLLECTION
ご覧ください
はい、すばら。
すばらですね。
すばらすばら。
既視感がない、というのはこれだけあるジャニーズの衣装の中でどれだけすごいことか。片方の肩に羽(ありがち)がひとつもはえてない、メンバ−カラーのインナー色違い♡がない、どれだけすごいことか、わかっていただけますでしょうか。とりあえずスパンコールできらきらしておけ〜〜ナィスゥ〜〜ぺたぺた〜〜〜!!!!みたいな、そんなとりあえずで代わり映えのない衣装はひとつもない。「既視感がある」に人は気づきますが「既視感がない」という、ないものには人間はなかなか気づけないものです。
彼の手がける衣装にはいろいろな工夫とこだわりが施されています。
▽おしゃポイント1
踊ったときの印象を考える
まだツアーが終わったばかりで円盤化がほど遠いのが残念ですが2016年のツアー「QUARTETTO」のオープニング曲「QUARTETTO」のサビラストで大きく横に飛ぶ振り付けがあります。その際に翻る布の美しさと言ったら…遠くからでも動きがよく見える仕様になっているし、衣装のおかげで踊りもよりカッコよく表現されて見えます。なんかもうポンポンの付け方ひとつとってもセンスある...この交互になってる感じとかさ...
▽おしゃポイント2
着るという着替え方
ジャニーズの早着替えと言えばオープニングで超あつい踊りにくそうなマントみたいなの着て出てきて二曲目くらいでマント脱いでお手振りの曲になったらスーツも脱いで〜っていうイメージが強い(偏見)(これも別にカッコいい)ですが...見てください、上の写真が一曲目の衣装、そして二枚目が二曲目の衣装。二枚目の足下を見ると分かりやすいと思いますが、一曲目の衣装の上に衣装のコートを着てその後数曲を歌っています。私は着替えの概念をぶち壊されましたバチーーーン。
▽おしゃポイント3
着回し
2に続きますが着回しを考えられた衣装たち。見たことありますか?ありません。ファッションの基本的な考え方をコンサートの衣装に持ち込める、それがプロの仕事です。上下の組み合わせだけでなくそこから派生した楽しみ方も考えているところにオシャレ上級者のテクニックが見えますね。そういうところ好きです。また概念をぶちこわされました!!!オーケーないすぅ!!!!!!!
▽おしゃポイント4
近代絵画のデザインを取り入れる
またしてもこの衣装、みんな大好きモンドリアンの柄ですね!!!この配色とか図とかを見たことはあるけどなんか名前ついてるんですか?くらいに思ってるそこのあなた、おそらく増田先生も知っているであろう知識はチャチャッと共有しておきましょう。
ピエト・モンドリアン( 1872年3月7日 - 1944年2月1日)は19世紀末-20世紀のオランダ出身の画家。
代表作「赤、黄、青のコンポジション」
めっちゃ要約すると自然は水平線と垂直線、赤・青・黄の三原色で表せる!みたいな考え方で抽象的な絵を描いていた画家です。彼の作品は冷たい抽象とも呼ばれています。
増田貴久先生はデザインの知識も持ち合わせているからこそこのような多彩なデザインが出来るのですね。スタッズを打っているところや紐は3原色で展開しているところも面白いです。
▽おしゃポイント5
とにかく既視感がない
先日のテレ東音楽祭でもとにかく目立っていたこの衣装。
冒頭でも言いました、とにかく既視感がありません。だれもやったことないことをする、強いこだわりを持っている方だからできることです。こんな蛍光イエロー持ち出した人いらっしゃいますか?いません。セーラー服のようなデザインに肩の下を通るひも、そしてひらひらのスカート、左腕のゴシック体のツアータイトルロゴ(おそらくフォントはimpact)のプリント、細かな刺繍、隅から隅まで大好き!わたしはこれを生で見て衣装好きすぎて引いた。この衣装ディスるやつ端から端までバチーーーーンOKないすぅ(言い方を和らげた)
ツアーではこの衣装でチュムチュム→KAGUYAという国籍の違う曲の流れと世界観を繋ぐ上級者テクニック...そのアイデアはどこからうまれたんですか?
6/25のラジオ「増田貴久 MASTER HITS」では
"茶色のスーツってなくねえ?ってとこから作った"ということと、
"茶色でいかにキラキラさせないで衣装っぽくカッコいいものが作れるのか、自分と戦ってみた。(中略)あえて茶色にしていかにハデにしないか"
ということをお話ししていました。いままで見たことのないものを作り見せようとしてくれるこのスタンス。想像力と創造力。1人のデザイナーとしてのプライドを感じるコメントです。
アリーナの席がめっっちゃ近くて、近くにいたシゲアキを凝視していたらオシャレな裏地も見えました。つまるところ大好き。
▽おしゃポイント6
先端技術を取り入れる
またしても終わったばかりのQUARTETTO2016のお話しです(衣装すっごい推してる)
画像がなくて載せれないのですが、真っ白のコートで歌う曲がありまして。まあこれだけでもカッコいいんですけど、一人一人出てきて青い光(UV)が当たるとそこには綺麗な柄が……!しかもみんな違う柄……泣いた…わたしは泣いた……すごすぎる……この服の仕組みよくわかってないから誰か教えて…泣いた…
▽おしゃポイント7
柄と素材
はい、まだQUARTETTOの話終わりませんよ!!!!!円盤化を待つんだ!!NEWSはものすっっごぉい♡長いけどな!!!!
このジーンズ衣装、好きな人多いんじゃないでしょうか?ええ、もちろんわたしも好き(心の中の手越がそろそろ「好きでいてもいいかな?」って言い出す)
まさかこの衣装でね...フルスイングを歌ってくれる日がくるなんてね...
柄の話なんですけど、これ、チューリップですよ?ファンの需要曲線と自分をどう見せるかの供給曲線の交点に彼はチューリップがあることに気づいたんですよ、あざと〜〜〜〜い!
ポイント5でも引用したラジオより、
"デニムはステージで着ると照明を吸っちゃう。距離もあると思うけど、ステージ衣装でデニムを着ていてもデニムに見えない。デニムの生地感が伝わらない。そもそもデニムである必要はあるのか?こう悩みはあるんですけど、あえてデニムを衣装っぽくしてどれだけデニムで輝けるか"
"デニムは加工を色々できますから。もともとは濃い色のブルーデニムから作って、メンバーそれぞれ色落ちの仕方とかダメージ加工の仕方とかも全部、装飾もそう"
すぎょい…すぎょい……一人一人サイズ感とか質違いますもん、デザインを考えて誰に何を着せて、いろんなバリエーションがあったんだろうな…そこからひとつずつ選択して、加工とかは直感に任せる部分もあって…センスだけでもできないし、時間をかければできるわけでもない、微妙なバランスの中で試行錯誤を繰り返したことが見える衣装です。
▽おしゃポイント8
ツアーグッズ
上のズボンのとこみて…紺色の...それ、ツアーのバンダナなんです…
今回のツアーTシャツはえんじ色というかワインレッドというか…っていう色、オシャレでわたしは好きな色です。ここにバンダナのネイビー!ネイビー×ワインレッドなんて字列だけで最高にオシャレなことわかるう!ジーンズ地にも合う色、普段着れるグッズとかまた革命的だわ〜〜好き!
しかもこれ重ね着できる仕様ってすごくないですか?
パーカーとTシャツ二種編成で出してるっていうのもすごいし、その二つを重ねてもオシャレになるようにパーカーは短めに、ツアーTシャツは長めな丈感に作られている…グッズを重ね着する…革命、グッズ維新、新しい時代の創設…Fantastic4……
▽おしゃポイント9
メンバー1人1人にあわせたコーディネート
NEWSは四者四様に超イケメンですが全員顔の系統も違えば体格も違うしなんなら髪色の視認性がすんごぉい♡から各々に似合う服とか色とか着丈って全然違いますね。そこで増田先生は一人一人の魅力を最大限に引き出す色や丈感を始め服のしまり具合や柄の大きさまで、先の先までこだわりぬいた渾身の作品がこちら
エイヤーエイヤーエイヤーアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ああ....こやまくんのヘアバンドグッズ化してくれ金なら出す。小山くん紫、てごぴピンク、まっすー黄色、シゲアキ緑、のメンバ−カラーをしれっと使いつつ金を取り入れ豪華なインドの民族衣装の世界観にうまくまとめあげました。各々のスタイルにあわせてこの人のここを引き出したい!という身近でよく見ているからこそわかる魅力に気づいて衣装を作ってます。柄が大きいほうが似合う人、スカーフのほうが似合う人、足首のところでキュッと締めたほうがいい人、長袖がいい人、そして引いて全体を見たときの印象...きっとそんなこと増田貴久にしかできない。
この事実をもっとたくさんの人に知ってほしい。自分の考えるアイドル像は強く持っていて内に熱いものを秘めている。家にいるときだってカッコよくしていたい、人間としての美しいところだけを見せてくれようとしているその姿勢。
”アイドル+α”のこの”α”の部分が重要視されがちな最近の風潮の中で、彼は「歌とダンス」、ここに全力で取り組んできました。確かにアイドルに求められるルックスと歌とダンス、これをクリアしただけではただスタートラインに、ジャニーズ界のフィールドに立っただけ、なのかもしれない。でも彼はその基本を忘れることなく仕事を全うしてきた。自分の好きなファッションを自分のグループにこうして還元した。これ以上なにを求めるのか。まっすーがめちゃめちゃ演技がうまかったら...仕切れるほどのバラエティ力があったら...私はそんなことは一度たりと思ったことはないです。
今のこの時代で決してトップになることはないかもしれないけれど、四人の中でまっすーのイメージだけ「?」になるかもしれないけど、きっと彼が求めているアイドルの形には近づいているんじゃないかな、私はそう思います。もっともっと遠いところに理想はあるのだろうけど。
このまま強いこだわりと信念を持ってわたしたちに増田貴久が考える”アイドル像・まっすー”に夢を見させてほしい。
(written by KAGUYA出・リーダー会落ち小山担および夜会落ちコヤシゲ担・手越の顔面美にハマりだした頃に見たテゴマスのライブ映像で増田の魅力を知り本格的に全員好きになっていまに至る4人を応援したいどこにでもいるジャニヲタ)